2013年2月27日水曜日

大東市の市民学芸員制度

南郷研究会という郷土研究会に参加したところ、ちょうど、「市民学芸員Report」という会報が配られた事から、大東市の市民学芸員という取組みを知りました。
 その方は南郷研究会の会員であると同時に、この市民学芸員もされておられて、地域の文化財について熱心に取り組んでおられます。
 この大東市の「市民学芸員」制度は、同市の歴史民俗資料館付けの組織で、全くのボランティアで皆さん参加されておられます。今年で5年目となるそうです。今まで知りませんでした。

多分、全国的に見ても先駆的な取組みだと思いますし、個人的にもこういった取組みをしていくべきだと考えていた事から、興味を持ちました。

例えば、アメリカの映画作りは、莫大な予算とプロジェクトによる取組みでもあるのですが、結構、ボランティアも活用されています。そのボランティアも専門性に分けられ、それを統括するスタッフが居て、組織立てられているようです。労力提供する側にもメリットがあり、受ける組織にもメリットがあるように、互いのメリットの交換の場になっています。
 というのは、俳優の莫大なギャラが制作費を圧迫している背景もあるからだとか...。

しかし、これは今の日本社会全体でも必要な事だと思います。労働の質の向上と継承は、社会の大きな宝です。何よりも、お金を節約したいなら、行政はキチンと組織立てて考える努力をし、市民と共に課題を克服して行くべきだと常々感じています。
 市民の側でも、有為な人材が公的な後ろ盾を受けられる事にもなり、人材の発掘と目的達成の補完が可能になります。

細かな制度の練り上げも必要だと思いますが、制度作りは、行政が得意とするところですので、それを活かす事で解決できるでしょう。また、現実的にそういった素地もニーズもある訳ですから、あとは、行政のやる気だけです。

地方・地域分権を唱うならなら、こういった分野も自主的に考える事ができるかどうか、この一点を見ても、その自治体の万事の素質だと思います。
 一方で、道路や橋、水道などのインフラの維持管理も深刻な問題が指摘されている程ですから、実際のところ深刻な無法行動が続けられているのが現状であり、地域分権などとは夢のまた夢です。

ちょっと横道に逸れてしまいましたが、大東市のこういった「市民学芸員制度」は、非常に期待出来ますし、多くの町に広がって欲しいと願っています。

大東市立歴史民俗資料館 市民学芸員REPORT は、大東市内の公的な施設などで手に入るようです。興味をお持ちの方は、一度手に取ってご覧下さい。


ちなみに、同組織の活動拠点は同市民俗資料館です。
大東市立歴史民俗資料館公式ホームページ

追伸:個人的には、こういった市民活力の現実的な概念として寝屋川市の取り組む地域通貨での支払いも組み合わす事ができれば、有為な人材を定着させ、成長の持続につながるものと考えています。バランスは難しいと思いますが、責任と発展を持続させるには頼りになる要素であると思います。

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